微分がまったく理解できない人必見!!微分の超ド基礎教えます!!

微分は高校から扱う単元なので、微分を理解するのも大変だと思います。

極限や中学までに扱ってきた公式と比べて複雑な公式がでてきます。

また微分の勉強を微分した時の計算結果の暗記(例えばsinθの微分はconθなど)をメインにしている高校生がたくさんいます。

もちろん問題をはやく解くために暗記も大切ですが、応用問題を解くためには微分をする意味や役割を理解するのも大切です。


今回は微分が意味を理解していない方・苦手な方のために、微分の意味や役割について説明していきたいと思います。



対象者

  • 微分が苦手な方
  • 微分の意味や役割を知らない方


微分とは

微分とは一言で言うと

ある点での接線の傾きを求める道具

です。これは

ある点での変化率を調べる道具 (変化率とは上昇度・下降度の程度を表すものです)

と同じ意味です。

この記事を読んでいる方の多くはこれだけを聞いても全く理解できないと思いますので、これから詳しく説明していきます。


変化の割合の復習

中学生で変化の割合をやった思いますが、まずは変化の割合を復習します。

変化の割合が分からない方は、”xが増加したらyがどれだけ変化するかを表すもの”と思ってください。

その際変化の割合の公式を

yの増加量 ÷ xの増加量

です。

例えば点A(1、2)と点B(2,4)の場合は

変化の割合 = (4ー2) ÷ (2-1) = 2

と表すことができます。


微分とは

微分の話に戻します。

先ほども説明しましたが、微分とは”関数のある点での変化率を求める道具”です。

先ほど変化の割合を求める際に2点用いましたが、微分を求める場合は1点を用いて求めます。

正確には点Bでの微分を求めたい場合、点Aを点Bに限りなく近づけて変化の割合を求めます(二点を限りなく近づける理由について後で説明します)。

例えば関数 y = x^2 の点A(1,1)、点B(2,4)とします。(x^2はxの2乗です)。

点Bでの微分を求る場合、点Aを関数 y = x^2 に沿って限りなく点Bに近づけます。



その時の点Aのx座標を

と表します。limはhを限りなく0に近づけることを表しています。hが0に限りなく近づけば点Aを点Bに限りなく近づくと同じ意味になります。

この表現に疑問を思った方は、みんながそうしているからこの表現を用いていると思ってください(みんなが使用している表現の方がみんな(特に採点者)に理解されやすいからです)。

y = x^2 の式に上の式をxに代入してあげて、点Aのy座標を求めると

になります。これらを用いて変化の割合を求めると

が求まります。この値4という値が,y = x^2 の関数を点Bで微分した値です。

上記の作業を一般化(公式)にすると、教科書でよく目にする

の形になります。この公式は上で書いた作業を表しています。これだけ言われてもわからないと思いますので、この公式を求めてみます。

まず関数f(x)を用意します。f(x)が分からない人は単にf(x)をy座標と思ってください。

先ほどと同じように関数f(x)上の2点A、Bを用意します(今回はAのx座標はBのx座標よりも大きいとします)。点B(x,f(x))とし、点Bに限りなく近づけた点Aをlim(x+h,f(x+h))とします(limはhを0に近づけることを表しています)。

この2点A,Bで変化の割合を求めると

になります。

つまり教科書でよく目にする微分公式は単に限りなく近づけた2点を用いて、変化の割合を求めたものにすぎません。

微分とは”上昇もしくは下降の程度を表す道具”ということは理解してもらえたと思います。

微分した値がプラスならその点では上昇中であり、マイナスなら下降中です。

微分した値が0ならばその点では上昇も下降もしていません。


点Aを点Bに限りなく近づける必要性

“なぜ点Bを点Aに限りなく近づける必要があるのか?”と疑問に思った方も多いはずです。

この理由は主に

  • 点Aから点Bの間は常に上昇している、もしくは常に下降しているとは限らない
  • 点Aから点Bの間は常に一定の割合で変化しているとは限らない

です。

例えばy = x^2のグラフはx<0の場合は下降し、x>0の場合は上昇します。グラフのように点Aのx座標が0以下、点Bのx座標が0以上の場合、変化の割合を求めたとしてもその値に意味はありません(どのようにグラフが変化するかわからないからです)。



点Aを点Bに限りなく近づければ、そのような問題は発生しません。

また上のグラフではx =1の上昇度とx = 2の上昇度は明らかに違います。しかし、点Aを点Bに限りなく近づければ点Aと点Bの上昇度は同じと見なすことができます(正確には無視できる程度の誤差はありますが、無視できるので考えなくても大丈夫です)。


極地とは

極地とは

上昇から下降にかわる、もしくは下降から上昇に代わる

点です。

また極地は上昇から下降に代わる点なので、上昇度・下降度は0になります。つまり調べたい関数を極地で微分するとその値は0になります。

例えば、y = x^2 の関数ではx = 0を極地と呼びます(x^2のグラフは上のグラフを参照してください)。

またy = x^3 の関数(下のグラフ)の x = 0 の点は、微分した値は0ですが極地と呼びません。



極地を理解することで、グラフの大まかな形を調べることができます。詳しくは後で説明します。


微分の注意点

微分する上での超重要な注意点として、

連続しない関数は連続しない点で微分ができない。

があります。

連続しない関数とは

  • ある点で値が飛ぶ
  • ある点で関数が変わる

です。

例えば y=1/x はx = 0において不連続です(グラフを見てもらえばわかりますが、x<0ではy<0で、x>0ではy>0です)。従って y = 1/x の関数はx = 0の点では微分ができません。


y=1/xのグラフ


またy=|x|(x<=0の領域で y=-x 、x>=0の領域 y=x の関数)においては、x = 0 の点においては微分ができません。


y=|x|のグラフ


不連続な点で微分ができない理由は、不連続な点で変化率が複数存在する、もしくは求めることができないためです。

例えば y = |x| の関数の場合、x = 0 の点においての変化率は、-1 (y = -x を微分した場合) と1(y = x を微分した場合) の2つ存在します。

またy = 1/x の関数の場合は、y = 1/x を微分をすると、y’ = -1/(x^2) になります。微分をした式にx = 0 を代入すると、発散(∞)してしまいます(そもそも分母が0の分数は存在しません)。つまり値を求めることができません。

変化率が複数存在してしまうと、その値に意味を持たなくなります(どのように上昇もしくは下降しているかわからなくなるためです)。

従って不連続な点では微分ができません。


どのような時に微分を用いるのか

高校数学の微分の使い道は主に

・接線の傾きを求める

・ある関数の概形(大まかな形)を調べる、最大値・最小値を求める

の2つです。この2つについて説明します。

接線の傾きを調べる

中学校の授業で

“接線とはただ一点で交わる直線” 

と習った方もいるかもしれません。しかし、これは2次関数に関しては正しいですが、3次関数以上を扱う高校数学においては正しくありません。

例えば、下のグラフを見てください。



上のグラフはオレンジの線が y = x^3 + 4x^2 + 1 を表し、緑の線が y=1 を表しています。

緑線はx = 0 の点でオレンジ線に接しているので、緑戦はオレンジ線の接線です。しかし、上のグラフを見ると、x = 0 以外の点でも2つの線は交わっています。


高校数学の微分では、接線とは

“接する点での微分係数が同じである直線”

を意味します。一次関数の微分係数は傾きと同じ(y = ax を微分すると a だからです)なので、

接線とは”傾きが曲線を接する点で微分した値と同じであり、接する点を通る直線”

と言い換えることができます。逆に

微分とは”接線の傾きを調べる道具”

とも言い換えられます。

接線の求め方については学校の教科書に記載されているので、そちらをご覧ください。


関数の概形(大まかな形)を調べる、最大値・最小値を求める

微分は関数の概形を調べるためにも使用します。

具体的には微分を用いて極地を求め、極地を元に増減表を作成し、グラフの概形を求めます。

先ほど説明しましたが、

極地とは”上昇から下降に代わる点、もしくは下降から変わる点”であり、”調べたい関数を極地で微分すると0″

です。

極地を求めるためには、”調べたい関数を極地で微分をすると0″という性質を利用して

“調べたい関数の微分” = 0

の方程式を求めことで、極地を求めることができます。

例として y = x^3 -3x + 1 のグラフの形を調べてみます。

この関数をxで微分し、極地のx座標を求めます。

次にx = ±1を代入し極地のy座標を求めると、極地は(1,-1)と(-1,3)になります。

極地を求めただけではグラフの概形はわからないので、増減表を作成します。

増減表とはグラフの外形を表にしたものです(詳しくは学校の教科書をご覧ください)。

y = x^3 -3x + 1 の増減表を作成します。今回∞を使用していますが、わからない方は-∞をグラフの一番左側(かなり小さい数字)、∞をグラフの一番右側(かなり大きい数字)だと思ってください。


  -∞    -1    1    ∞  
  -∞  3  -1  ∞


増減表を見ると、グラフの概形は-∞から(-1,3)まで上昇し、(-1,3)から(1,-1)まで下降します。(1,-1)からはずっと上昇します。

増減表をもとにグラフを作成すると下のようになります。



グラフの概形を元に、特定の範囲ないでの最大値・最小を求めることもできます。

例えば、y = x^3 -3x + 1 の関数で 0 =< x =< 2 の範囲で最大値・最小値を求める問題があるとします。

グラフを見ると 0 =< x =< 2 の範囲での最小値は、極地の(1,-1)です。また最大値は(2,3)です

まとめ

冒頭で

微分とは”接線の傾きを調べる道具”

と紹介しましたが、この文を読んだことで理解してもらえたと思います。

これを理解せずに公式を覚えてもあまり意味がありません。公式を答える問題を解けるかもしれませんが、応用問題を解くことができないからです。

もちろん問題をはやく解くために公式を暗記するのも大切ですが、内容を理解するのも非常に大切です(微分だけに限りません)。

この文が少しでもあなたの役に立てば幸いです。

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